[システム情報] の限界

今回は前回の記事で紹介した [システム情報] ツール (msinfo32) について、制限や注意事項を説明する。
システム情報は便利なツールだが万能ではないのでその点について注意しておこう。

まずこのツールでは、ツールを実行したタイミングで実行中のプログラムの情報は収集できるが、インストールされているだけで実行されていないソフトウェアの情報は収集できない
[スタート] メニューにあるプログラムのグループは調べて表示してくれる ([ソフトウェア環境] – [プログラムのグループ]) ので、インストール時にスタート メニューにグループを作るソフトウェアは分かる場合もあるが、そうでないソフトウェアについては分からない。
もっともそのコンピューターで実行可能なようにインストールされているソフトウェアをすべて調査するというのは (別の記事で説明する予定だが) 本当に難しい事なので、この点で完璧を期したいという人は相当に苦労することになる。

次に、このツールは一応リモート コンピューターに対する情報の収集も可能に作られている。[システム情報] の [表示] – [リモート コンピュータ] を開くと、図のようなダイアログが表示され、[ネットワーク上のリモート コンピューター] を選択してその下のボックスに "\COMPUTERNAME" の形式 (UNC 形式) で接続したいコンビュー名を入力し、[OK] をクリックすれば、そのコンピューターのシステム情報が表示される仕様になっている。

remote_server

しかし接続先のコンピューターにセキュリティー上の理由でリモートからの管理 (情報の取得を含む) を無効資する設定かされている場合が少なくない。ファイアウォールで接続がブロックされる場合もあるし、接続先で情報を実際に収集するためのプログラムがリモートからの起動を禁止されている場合もある。そのため結構な確率で以下のようなエラー メッセージに出くわすことになる。

computer name への接続を確立できませんでした。ネットワーク パスが正しいか、WMI (Windows Management Instrumentation) にアクセスするのに十分なアクセス許可があるか、WMI (Windows Management Instrumentation) がコンピュータにインストールされているか確認してください。

この問題については以下のようなサポート技術情報も公開されているが、実際に何が問題でどのようにすればリモート接続ができるようになるのか、その調査も手間がかかるし、結局リモート接続したいコンピューターを直接操作する事が必要になる。それならそのコンピューターで直接 [システム情報] を実行した方が早い。
そういう訳でこのツールを使って情報を収集するのなら、各コンピューターで直接実行し、その結果をまとめるのが現実的だろう。

Windows XP SP2 の WMI に関する問題のトラブルシューティング方法
http://support.microsoft.com/kb/875605/ja

次回は実際にこのツールを使って情報を効率的に収集する方法について説明する。

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